製造工場で派遣社員として働いていた40代男性の体験談です。参考にして下さい。
40歳男性 製造工場 派遣体験談
太田市にある、リケンテクノス株式会社で、派遣社員として働いていました。
1年程従事しました。
自分はちょっと特殊な業務でした。作っていたものは、光学フィルムの塗料を主に扱う会社でした。
ここの企業がやっている本業は、食品を包むラップを作っていた会社でした。スーパーや個人店が使う、肉や魚を包むラップを蒸気をかけて殺菌して、みなさんは利用しているのです。
しかし自分がいた事業所は、原反(ロール状のプラスチック製のフィルム)を日立化成などから購入し、これに光学塗料を塗るという商社でした。例えば、車の遮熱性のフィルム。あれも塗料を塗って日光から車の中を涼しくしたり、ビルなどにも使われています。これは遮熱以外にも、割れた場合フィルムののりがガラスにまとわりつき飛散防止にもなり、怪我をしにくくする効果もあるのです。
そこで私は現場ではなく、現場から上がってきた製品を検査と保証をする、品質保証という業務をやっていました。品質保証とは、フィルムを冷凍したりして破壊してみます。あるいは、特殊な機械を使って数値を割り出したりします。それ以外にも、現場教育や、不良の解析、新製品の補助など様々な業務に携わります。主な顧客は、三星電機という韓国メーカーと、住友化成という携帯電話のフィルムを卸している会社が主です。三星電機には、今はなくなってしまいましたが、プラズマテレビのフィルムを販売していました。
現場は三交替で8時間交替でしたが、私は日勤でしたので8~17時での勤務でした。ただし、品質保証というのは特殊で、現場から製品を上がってきたのを見計らったり、またGOサインを出さないと生産に移れなかったりします。従って、出社時間を調整することもありました。
仕事はそれ程難しいものではないですが、単調な為飽きる事もあります。とくにダコンやクニック(扱いって言われてます)の判断が難しく、ダコンの場合回転して作っている為、見逃したりすると跡がずっと残った製品が後ろに流れます。それが韓国まで行って不具合が見つかると、運搬費をえらくかかる事になります。返品費用はこちらもちでした。
給料は時給1200円。半年後に1350円になりました。
自分は将来的に正規の仕事につく筈でしたが、当時リーマンショックにあい、現場もみな解雇されてしまいました。自分は現場とは同志だと思っていましたし、仲もよかったことからばらばらになってしまってとても残念でした。
最後に品質保証とは上と闘う事もあります。ところがゴールが近い定年間際の上長がいると、なかなか話を聞いてくれません。品質保証はあくまで儲けでなく、品質第一です。それが誇りなのです